顎関節症に用いられるスプリント

マウスピースは、顎関節症の治療に用いられる器具ですが、一般的にはマウスピースと呼ばれることは殆どありません。顎関節症の治療を受けた方はご存知のとおり、実際にはマウスピースではなく、スプリント、アプライアンスと呼ばれます。ここではスプリントという言葉に統一して話を進めます。

治療目的

スプリントは既製品ではなく、一人ひとりの歯型にあわせて個別に作られます。タイプは歯の上下（上顎と下顎）に装着するもの、上側だけ、下側だけ、奥歯の一部だけに装着するものなど一人ひとりの症状や治療箇所によってさまざまです。

スプリントによる治療目的はさまざまですが、主なものは以下のとおりです。

上下の噛み合わせを治すもの
咀嚼筋を安定させる
下顎頭と下顎窩との位置を修復する
顎関節を安定させ、負荷を軽減する
下顎頭や関節円板の位置を整える
顎全体のバランスを回復させる
顎の緊張を緩和させる

またスプリントは普段から装着しているものと、就寝するときのみに装着するものがあります。寝るときのみに装着するスプリントは、寝ているときの無意識のくいしばりや歯ぎしりを防止する目的です。医師からの指示通りに使わなかったり、使用方法を間違えたりすると、顎関節症の症状が悪化するだけでなく、最悪の場合、組織の断裂を引き起こしたりする可能性があるので注意が必要です。

顎関節症が発症する原因は、噛み合わせだけでなく、個人差を含め、さまざまな要因があります。私のケースを中心に書いていきます。

担当する医師や医療機関により、さまざまな治し方があるようです。顎関節症の治療について書いていきます。

口（顎）が動かしにくくなり、何となく違和感があるものから痛みを伴うものまで、さまざまな顎関節症の症状について書いていきます。